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大徳寺の総門前でタクシーを降り、境内の人の流れをざっと見渡す。さほど混んではいないが、所々に固まっている人の群れを避けて効率よく見られるように...と、まずは人影のなさそうな龍源院へ。思った通りほとんど拝観客がいない。拝観入り口の真っ赤な牡丹が目を引く。
仄暗い廊下を抜けて方丈前に出ると、「一枝坦」との銘の石庭が端正な姿を見せる。方丈を囲む回廊を時計回りに辿り、今はあいにく茶色が勝る苔の生した庭をながめ、国内最小の枯山水という「東滴壺」で一周する。
大徳寺の中で最も古い寺とのこと、庭も建物も重厚な雰囲気だった。
門を出ると目の前に立つ松の花が、折からの風に煽られて烟るほど大量の花粉をあたりに放っていた。
2019.4.24