真言宗別格本山 ひのやくし 法界寺

拝観受付を済ませると、ご住職が国宝の阿弥陀堂を空けて明かりを入れてくださる。
どうしてもお目にかかりたい仏さまのひとつだったこの寺の阿弥陀如来像の前に座し、ひとり静かにそのお姿を見上げていると、間もなく団体さんが到着するのでよろしければ一緒に説明を聞いていってください、との嬉しいお言葉をいただく。
ほどなくしてあらわれたのはご高齢の20人ほどの皆さん。輪袈裟をかけている方も多い。
阿弥陀さまの前に並んで座り、ご住職のご丁寧な説明に耳を傾け、親鸞聖人の時代にまで思いを馳せる。阿弥陀さまのお顔を仰ぎ壮麗な天井画や装飾に目を凝らし、幼少の聖人も歩かれたであろう堂内の薄暗がりをぐるりと静かに一周りしてみる。
幸運に導かれて貴重で楽しい時間を過ごさせていただいた。 　

2015. 6. 9